退職記念会の挨拶(技・家の皆様へ)から
                                服 部  芳 雄

 この度は皆さんのご厚意を喜んでお受けすることとしました。それは集まった皆
さんのネットワーク、団結をより強固に出来る機会かなと思ったからです。
 研究大会等でいろいろあったことはさておいて、技・家の皆さんの連携が今高ま
っていることを一番大切なことと認識しているからです。
 ぜひ、力を合わせて日本一の技・家教師集団になって欲しいと思っています。
  老兵は去るのみ…という心情ですが、勝手な言葉を並べて最後のエールを送らせ
ていただきます。

 【大いに曲がって生きよう】

  曲即全 老子の22章から「曲即全窪即盈」が私の座右の銘です。
 「曲がりて即ち全なり、窪みて即ち盈(みつ)る」曲がっている
からこそ完全で、窪んでいるからこそ水も満ちるであろう」です。
 真っ直ぐでいようとしたら曲がって無くてはならない。林の中の
木は曲がった木こそ役に立たないから、簡単に切って利用されずに
済むのであろう…と思うのです。
  これこそ、現代の安易な世界観を網羅する言葉であろうと最近思
ったのです。
 技・家の教師は皆この生き方を大切にして欲しい。曲がっている
(個性)ことがこれからの教育を牽引する原動力となりましょう。



  【つくることは難しい】

 「壊すことは簡単だ、でもむなしい。つくることは難しい、でも楽しい。 」この言
葉を生徒にはず〜っと言い続けて来ました。共感する言葉だと思います。
 お経のように言い続けて、潜在意識の中にすり込んでやって欲しいです。私が言えな
くなった分を受けて、皆さんで言い続けて欲しい。

   【私の生き方(退職のお礼文)】

 結構引用し、利用する考え方だと思います。「県中校長会年報」の私の挨拶文が載せ
てあります。利用して欲しいです。
 このように独学を意識するようになったのは、佐藤忠男氏の「独学のすすめ」を学生
の頃に読んだからです。

 これまで皆様には大変お世話になりました。感謝!感謝でした。
 お陰様で教員生活37年間を満了することができ、3月末をもって退職の日を迎えた
わけです。

 このような紙面で一方的に書いてますので大変に心苦しいのですが、全ての方にお礼
をお伝えさせていただきます。長い間の温かなご支援本当に感謝しております。
 子どもの時から機械イジリが好きでした。そこで、技術の教師になったのですが、好
きなことをして暮らせることは何と幸せ者であったのか…と自ら認識しております。
 これも数え切れないほど多く私に関わってくれた皆々様方のお陰です。ありがとうご
ざいました。このあたりの話はいつも感謝と尊敬、そして目の前の業務と重なって、正
対しても正確に心情をお話できたことがありませんでした。
 年報にそのあたりの気持ちを正直に書き綴りました。
 それをもってお礼の挨拶にさせていただけたら幸いです。

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