クルーが辞めてしまった

  
 私のヨット長は30fですが、一人では取り回しが少し辛い事があります。
 それはこれまで5年もの間一緒に乗ってくれていたクルーが引退してしまったからなのです。クルーの彼は今年85歳。
  定年退職後は警備員として勤務していたのですが、昨年末リストラされてしまい、機にクルーも辞めたのです。
  一生働きたいと言う彼に頭が下がりますが、今回紹介したいのは彼の行動力です。「これまでの自分への褒美」だそ
うで、今年6月22日〜7月2日とイギリスへ一人旅をして来たのです。そして、これまで念願だったブライトンマリーナ を
出航しドーバー海峡をセーリングして来たのだそう。港でヒッチハイクの様に手作りの看板を広げて相手にしてくれる現
地のヨットマンを見つけたのです。風と波がおさまった29日の夕方に40fのヨットにクルーとして乗り込みました。
19時〜21時頃の夕日を見ながらのセーリングはとても圧巻。他の人はしゃべったり、写真を撮ったりの中、一人セール
を上げたり艇の舵を操作をしたりして大変に褒められたそうです。
 帰国後「ハーバーは1,000艇ほど係留可能で料金は 400ポンド/m。潮の干満は7m位だそう。運河や跳ね橋など工
夫された所…」と、たくさんの画像をもとに熱く語ってく れました。
 楽しくもあり、また大切な人生の見本としみじみ思ったひとときでした。