気楽に船に乗ってもらってたけれど 
          
15年以上、希望者をヨットに招待し、新潟沖から見て貰うイベントをクラブで実施してきた。4〜5名を乗せたヨット10艇程で
港の外に出るのだが、事前準備だけで何日も安全対策を練り上げ、各事務所との折衝も十分に行って来た。
 毎年同じ活動であるが、私は「上下船係」を続けてやってきた。港で「お客さん」の誘導を担当するのだ。
 単純の様だが「どの艇に誰を乗せたか」「体調はどうか」「ライフジャケットはフィットしているか」等々安全面では誰にも負
けない。出航規定、航海範囲は出発朝の会議で確認するとともに監視艇、報道艇も配置し、無線での位置報告等も徹底
してきた。素人のやる港の観光でもこんな風に安全対策を徹底している。無線はマリンVHFで保安庁、佐渡汽船、漁船とも
つながるし、GPSだけでなく、AISやレーダーを積んでいる艇もある。携帯は越佐海峡間は十分使えるが,衛星電話を備えて
いる艇もあるし、アマ無線は殆どが積んでいる。
 それなのに知床では観光船がとんでも無い事をやってくれた。「こんな事故が起こるとまたいわれの無い検査や調査で迷惑
するんだよな〜」「海のレジャーは危険でやっかいだって。俺たちも冷たい目で見られそうだ。」などと不本意だが小さくなって
いる。
                                                     R4.Sep